交通事故加害者でも弁護士費用特約が使える?使える2つのパターンを解説

人身事故
うつな男性

私の不注意で事故を起こしてしまいました。過失割合は7:3で、私が加害者になるみたいです。

この過失割合に納得できないので、弁護士に依頼したいと思いますが、自動車保険の弁護士費用特約は使えるのでしょうか?

弁護士費用特約とは、自動車保険などの損害保険に付加される特約のことで、交通事故などの加害者に損害賠償請求する際にかかる弁護士費用が一定額まで補償されるものです。
したがって、一般的には加害者は弁護士費用特約が使えないと思われがちですが、実は、加害者でも弁護士費用特約が使えるケースがあるのです

これから紹介する2つのケースでは、加害者であっても弁護士費用特約が使える可能性があります。

そもそも交通事故の加害者とは?

交通事故では、当事者それぞれの過失を比較し、過失割合が高い方が加害者と言われます。
過失割合が100:0であれば、100の方が加害者になるのは当然ですが、仮に過失割合が51:49のような場合であっても、51の方が加害者となります。

過失割合は、事故の態様によって、ある程度基準があります。詳しくは、次の記事をご確認ください。

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加害者は弁護士費用特約を使えない

弁護士費用特約の多くは、自動車事故などによって怪我をしたり、物を壊されたりした場合に、相手方に法律上の損害賠償請求をする際の弁護士費用や法律相談費用を補償するものとなっています。

加害者は、損害賠償請求を「する」側ではなく「される」側ですので、基本的に弁護士費用特約は使えません。

加害者でも弁護士費用特約が使える2つのケース

加害者であっても、次の2つのケースでは弁護士費用特約が使えることがあります。

  • 被害者にも過失がある場合
  • 刑事事件の弁護士費用特約の場合

加害者でも弁護士費用特約が使える2つのケース

被害者にも過失がある場合

被害者にも過失がある場合とは、加害者が一方的に悪いのではなく、被害者側にも一定の不注意があった事故のことです。

例えば、過失割合が10:0の場合は加害者が被害者に損害賠償請求できませんが、9:1の場合は、加害者に生じた損害の1割については、被害者に賠償請求ができることになります。
このように、相手の過失分だけこちらの損害賠償請求ができるということは、被害者であっても加害者であっても変わりません。

したがって、被害者側にも過失があれば、その範囲で加害者も損害賠償請求ができ、その請求のために弁護士費用特約が使えるのです。

加害者でも弁護士費用特約が使える2つのケース

刑事事件の弁護士費用特約の場合

交通事故の加害者は、民事上の損害賠償責任だけでなく、刑事罰(懲役、罰金)の対象にもなります。
その刑事裁判を対応するための弁護士費用も補償される特約であれば、加害者も弁護士費用特約を使うことができます。

まとめ

交通事故の加害者は弁護士費用特約を使えるのか?

  1. 一般的な弁護士費用特約とは、被害者が加害者に対して損害賠償請求をする際の弁護士費用が補償される。
  2. 過失割合が10:0(過失100%)の加害者は、一方的に損害賠償請求を受ける側なので、弁護士費用特約を使えない。
  3. 被害者にも過失がある場合は、その範囲で加害者が被害者に損害賠償請求できる可能性があり、その請求にかかる弁護士費用については、弁護士費用特約を使える。
  4. 刑事事件にかかる弁護士費用も補償する内容の弁護士費用特約であれば、加害者が刑事裁判を受ける際に弁護士費用特約を使える。