養育費の未払いは差押えが有効である!3つのメリットと絶対条件は?

養育費 未払い

離婚や別居している相手から、子どもの養育費を貰ったことがないひとり親世帯は、実に全体の半数以上にもなります。※平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告:厚生労働省調査 

今までは養育費が貰えないと泣寝入りする方が多くいましたが、令和241日に「民事執行法及び国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律の一部を改正する法律」が施行され養育費を相手から支払って貰いやすくなりました。

この記事では養育費の未払いは差押えが有効である3つのメリットと、差押えを行うための3つの絶対条件を解説します。

この記事を読むと、今まで養育費を貰えないと諦めていたが、差押えを行うことで養育費を獲得できるための流れが理解できます。子供の未来ため、養育費を相手からしっかり貰いましょう。

養育費の差押えのメリット

今までは、養育費の支払い額を取り決め、公正証書や裁判の判決書など、公的な書面として支払の約束をしていたとしても、音信不通や疎遠になり支払われなくなるケースは少なくありませんでした。しかし、法改正によって、財産開示制度の強制力が強くなり、第三者からの情報が取得できるようになりました。なお、第三者とは、各自治体や厚生年金等を扱う団体、銀行や証券会社などの金融機関を指します。子どもの養育に関する合意書

相手の勤務先からの給料を差押えできる

執行力のある債務名義がある場合で完全な弁済を得られないことの疎明があったときなどは、民事執行法の定める手続きにより相手方の勤務先を特定するのに必要な情報を得ることができます。そして、その情報をもとに、相手方の勤務先に対する給料債権を差し押さえることができ、その後、差し押さえた債権を取り立てることができます。これが給与差押えに当たります。

 将来発生する養育費のための差押えもできる

法律では、支払期限が到来した未払いの養育費と併せて、支払期限の到来していない将来分の養育費についても、一括して差押えの申立てをすることが認められています。したがって、支払期限が到来している未払いの養育費について差押えをする際に、併せて、支払期限が到来していない将来分の養育費についても差押えの申立てをしておけば、毎月の支払期限が到来する度に、差押えの申立てをする必要はありません。しかし、将来にわたる任意履行が見込まれる場合には将来の養育費のための差押えは取り消される可能性があります。

養育費は、相手の給与手取りの半分まで差押えができる

養育費の場合、給与の手取り額の半分まで差し押さえることが可能なのです(手取り額とは、額面給与から税金・社会保険料・通勤手当等の控除分を差し引いた金額を指します)。ただし、手取り額が66万円を超える場合には、手取り額の半分ではなく手取り額から33万円を引いた全額を差し押さえることができます。相手に対し、いくら恨みがあっても全額を支払って貰うことはできません。養育費振込

養育費の差押えを行うための3つの絶対条件

養育費を支払って貰うために何としても差押さえを行いたい、と考えても、こればかりは相手のあることです。以下に挙げる3つの条件を満たさないと差押えは困難ですので事前に確認しましょう。

 相手に支払い能力がある

前述で、給与の差押えについて記載しましたが、約束されている養育費支払期日に振込がない場合は注意が必要です。繁忙でつい忘れてしまったなら催促すれば良いですが、何らかの理由で支払い拒否している場合は、養育費の支払い額を取り決め履行期経過後は、ただちに強制執行に服する旨の陳述が記載されている公正証書や裁判の判決書などによって得られた債務名義があれば強制執行の手続きをすることは可能です。しかし、もし相手が無職無収入で財産も何もないという場合にはどうにもなりません。

相手の現住所を把握している

差押え手続きを行う上で、相手の現住所がわからないと強制執行をしていくことは困難です。所在不明の場合、基本的には住民票の調査から行う必要があります。万が一、住居を転々としていても勤務先などから居場所を特定することも可能です。例えば、年金事務所では年金や健康保険の取扱いを行っていますので、勤務先の特定は可能となり、また、住所不明でも銀行口座に特定の入金があれば、入金先からも居場所の特定も可能です。もし、音信不通であっても諦めず弁護士に依頼しましょう。

債務名義を持っていること

養育費の差押えをするには債務名義を持っていることが必要です。債務名義とは、裁判所の判決や金銭債権等に関する公正証書(履行期経過後はただちに強制執行に服する旨の陳述が記載されているもの)のことであって、相手との間で作成した「覚書」や「契約書」は債務名義になりません。未だ持っていなければ弁護士に相談しましょう。

養育費の差押え準備と実行

養育費の未払いよって給与や預貯金の口座の差押さえをするためには、勤め先や銀行口座を特定する必要があります。これを上述の第三者からの情報開示手続きで取得します。その後、各種書面の準備をし、裁判所に申立てを行いますが、実際に養育費の差押えについては強制執行に必要な書類を揃えるなど自身で準備、実行するのは困難です。弁護士に相談し確実に進めていきましょう。弁護士に依頼

差押えに必要な書類の準備

養育費を支払ってくれない相手には、強制執行によって財産を差し押さえすることができます。裁判所に強制執行を認めてもらうためには、以下の条件が必要です。

・執行力のある債務名義の正本に基づく申立て
・債務名義の正本等の債務者への送達
・相手の現住所を把握している
・相手の財産を把握している

債権差押えを裁判所に届け出る

必要な書類を揃えたら、いよいよ地方裁判所へ強制執行の申立を行います。申し立てるのは、自分の居住地の裁判所ではなく、基本的には元配偶者の居住地を管轄する地方裁判所に申し立てます。裁判所

ひとり親の多くが養育費を貰えていない現実!

冒頭でも記述した、厚生労働省が行った平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告では、何と!約142万人のひとり親世帯がいるとの結果があります。男女差別のないジェンダーレス社会の下、男女格差をなくす取り組みは一昔前よりは改善されつつありますが、実際はひとり親世帯のうち、父子家庭は2割以下、8割以上が母子家庭という結果となっております。

養育費を受け取ったことのある家庭は50%以下!

上述のデータによると、ひとり親世帯のうち、相手の父親から養育費を受けているのは約25%、過去に養育費を受け取ったことがある世帯が約15%と少なく、養育費を受け取ったことがない世帯は56.0%と、半数以上の母子家庭が養育費を受け取っていないことがわかります。早く別れたかった・冷静な話し合いができなかったなど個々によって事情は違いますが、養育費の取決めをしなかっただけでなく、相手と会いたくない、話したくない、関わりたくないといった理由が、なかなか養育費を獲得できなかった要因の一つかもしれません。養育費受け取り

養育費は差押えしたいけど、子どもに会わせたくない気持ち

相手が子どもと面会する権利として、面会交流権があります。養育費を差押えから次は、子どもと会わせるのを拒否しよう、ということは出来ません。例外として、DVがあった場合、子供への虐待など、悪影響を及ぼす場合は認められない場合もあります。面会交流は、当事者(代理人)同士の話し合いによって、方法、回数、日時、場所について協議します。当事者間の話し合いによる解決が難しい場合には、裁判所が関与し、解決を検討することになります。養育費の差押えと一緒にあとから揉めないためにも面会交流権についても検討しましょう。罪のない子どもは別れてもたったひとりの親であることには変わりありません。子どもと再会

養育費の未払いで困ったら法律事務所MIRAIOへ

相手の養育費の未払いが勤務先に知られると「なぜ今まで養育費を払ってあげなかったのか?」と思われる相手側の心理的デメリットがあります。事前に強制執行の申立ての話をしたら対応が変わるかもしれません。勿論、相手と話すのが嫌なら弁護士に交渉を依頼し対応して貰いましょう。弁護士法人 法律事務所MIRAIOでは、離婚を考えているが今後の生活が心配、離婚をしたけど子供の養育費を請求したことがないなど、養育費や婚姻費用、離婚に関する相談を受け付けています。

養育費獲得の交渉サービス

養育費とは、未成熟な子を一人前の大人に養育するのに必要な費用のことです。養育費や学費を請求する権利とは、法律的には子供の親に対する扶養請求権のことです。養育費の実体は扶養であり、養育費の請求は、親権者又は監護者となって子を養育することになった親が、子に代わって扶養請求権を行使しているのです。そのため、弁護士があなたに代わって相手と交渉し、公正証書作成まで支援いたします。

養育費獲得の調停サービス

親同士で協議してもまとまらない場合は、家庭裁判所に養育費請求の調停・審判を申立てます。この申立ては、離婚調停・訴訟と同時に申し立てることもできますし、離婚後であっても子が成人する前であれば、それだけを申し立てることもできます。養育費の支払い、決定を求め弁護士が裁判所に調停、審判を申立て支援いたします。 

養育費の差押えだけでなく、婚姻費用のご相談は法律事務所MIRAIOにお任せください。お悩みの際は、先ずは、以下をクリックください。初回相談料は無料です!養育費婚姻サービス費用