B型肝炎の潜伏期間と検査方法とは?初期症状や感染経路についても解説

寒気がする女性

この記事では、B型肝炎の潜伏期間、感染しているかどうかの検査方法、発症した場合の初期症状症状の種類、主な感染経路などについて紹介します。

B型肝炎ウイルスへの感染がわかったら、国から給付金が支給される可能性もあります。給付金の対象者となる条件金額についても解説します。

B型肝炎に感染したらどうなる?初期症状と症状の種類とは

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスに感染することで起こる肝機能障害をともなう肝臓の病気です。

B型肝炎ウイルスに感染すると、体の免疫機能がウイルスを攻撃して、体外に排除しようとします。
その際、ウイルスだけでなく、肝臓の細胞(肝細胞)も一緒に攻撃してしまうために、肝臓が炎症を起こしてしまいます。これが肝炎です。

肝炎を発症すると、次のような症状が出ます。自覚症状が出ないことも多いです。

  • 発熱
  • 頭痛
  • 咽頭痛(のどの痛み)
  • 食欲不振
  • 吐き気・嘔吐
  • 全身倦怠感
  • 尿が褐色になる
  • 黄疸(皮膚や白目などが黄色くなること)

成人後(おおよそ思春期以降)に感染しても、体の免疫機能によってウイルスが排除され、一過性感染で済みますが、免疫機能が不十分な幼少期に感染すると、ウイルスが排除されず、持続感染(感染状態が6か月以上続くこと)します。

B型肝炎ウイルスへの感染の種類

一過性感染

一過性感染とは、感染状態が6か月未満の一時的な感染のことです。

成人後に感染すると、20~30%の確率で急性肝炎を発症します。

急性肝炎の初期症状は、発熱、頭痛、咽頭痛などのような風邪と似たような症状です。
その後、褐色の尿が出て、数日後には黄疸が現れ、同時に、食欲不振、全身倦怠感、吐き気や嘔吐といった症状も現れます。
その後、おおよそ2~3か月でウイルスが排除されて自然治癒します。

成人(おおよそ思春期以降)になると体の免疫機能が確立しているため、免疫力によってウイルスを排除することができるのです。そのため、成人になってからB型肝炎ウイルスに感染しても、持続感染化することはほとんどありません。

ただし、ウイルスの遺伝子タイプ(ジェノタイプ)によっては、成人後に感染しても持続感染化する可能性がありますので、注意が必要です。

B型肝炎ウイルスへの感染の種類

持続感染

持続感染とは、6か月以上にわたって感染状態が継続することです。

幼少期に感染すると、90%以上の確率で持続感染となりますが、しばらくの間は無症状が続きます。
これは、幼少期は免疫機能が確立しておらず、免疫力が働かないためです。そのためウイルスを排除することもできず、ウイルスが体内に住みついてしまいます。

その後、免疫機能が確立してくる15歳から30歳ぐらいの間に肝炎を発症し、そのうち10~15%の人は慢性化(慢性肝炎)します。さらに、慢性肝炎が続くと、肝硬変肝がんの発症リスクもあります。

B型肝炎の初期症状はいつから?症状が出るまでの潜伏期間

頭痛の女性成人後にB型肝炎ウイルスに感染した場合、潜伏期間は1~6か月です。WHO(世界保健機関)の報告によると、潜伏期間の平均は75日とされています。
多くの場合は、一過性感染で済み、2~3か月でウイルスが排除されて治癒します。

ただし、ウイルスの遺伝子タイプ(ジェノタイプ)によっては、成人後の感染であっても、10~15%の確率で持続感染化しますので注意が必要です。

B型肝炎の潜伏期間に血液検査は可能?いつから検査できる?

WHO(世界保健機関)の報告によると、感染してから30~60日でウイルスが検出できるようになるとされています。
つまり、感染したと思われる時から1か月以上経てば、血液検査によって感染確認ができうるということです。
検査は、お近くの消化器内科などで受けることが可能です。

B型肝炎に関する検査方法

B型肝炎に関する検査方法には、次のようなものがあります。
通常は、血液検査で肝機能の異常がわかったら、ウイルスマーカー検査や画像検査を実施していく流れです。

  • ウイルスマーカー検査(血液検査)
  • 肝機能検査(血液検査)
  • 画像検査
  • 肝生検

B型肝炎に関する検査方法

血液検査

血液を採取して検査します。

ウイルスマーカー検査

B型肝炎ウイルスに現在感染しているか感染力の強さ過去に感染したことがあるかなどを確認するための検査です。

B型肝炎ウイルスに感染すると、ウイルスを構成するたんぱく質である「抗原」や、抗原を攻撃する「抗体」が血液中に現れます。このような抗原や抗体などがウイルスマーカーです。
主なウイルスマーカーには、次のような種類があります。

  • HBs抗原・・・陽性の場合は、現在B型肝炎ウイルスに感染していることを表す
  • HBe抗原・・・陽性の場合は、現在B型肝炎ウイルスに感染しており、感染力も強いことを表す
  • HBs抗体・・・陽性の場合は、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがあるか、B型肝炎ワクチンを接種したことがあることを表す
  • HBc抗体(IgM-HBc抗体)・・・陽性の場合は、比較的最近感染したことを表す
  • HBc抗体(IgG-HBc抗体)・・・陽性の場合は、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがあることを表す
  • HBV-DNA・・・陽性の場合は、現在B型肝炎ウイルスに感染していることを表す

詳しくは、次の記事もご参照ください。

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肝機能検査

肝機能を確認するための検査項目は、主に次の3つです。

  • ALT
  • AST
  • γ-GTP

それぞれ正常よりも高い値になると、肝機能の異常が疑われます。
特にASTよりもALTが高い場合には、慢性肝炎や脂肪肝、ALTよりもASTが高い場合には、初期の急性肝炎や肝硬変、肝がん、アルコール性肝障害が疑われます。
γ-GTPが高い場合は、主にアルコール性肝障害が疑われます。

B型肝炎に関する検査方法

画像検査

画像検査では、肝臓の形や大きさ、腫瘍の有無、脂肪量などを確認することができます。画像検査には、次のような種類があります。

  • 超音波検査(エコー検査)
  • CT検査
  • MRI検査

B型肝炎に関する検査方法

肝生検

肝生検とは、肝臓に針を刺して肝組織の一部を採取し、肝細胞を顕微鏡で直接観察する方法です。この検査によって、肝臓の炎症と線維化の程度を確認することができます。
検査には手術が必要ですので、身体に一定の負担があります。

B型肝炎はうつるのか?うつる確率が高い感染経路は?

B型肝炎ウイルスは、血液などの体液を介して、人から人へとうつります。
感染経路には、垂直感染(母子感染)水平感染(血液感染、性交渉など)があります。

現在は、母子感染、輸血、集団予防接種での感染はほとんどなくなっています。
近年、うつる確率の高い感染経路としては、性交渉、入れ墨やピアスなどの器具による感染が挙げられます。

感染経路については、次の記事もご参照ください。

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B型肝炎は感染後に自然治癒するのか?

瞑想する女性B型肝炎が自然治癒するかどうか、その確率については、成人後の感染か幼少期の感染かによって異なります。

B型肝炎は自然治癒する?

成人後の感染の場合

成人後にB型肝炎ウイルスに感染すると、20~30%の確率で急性肝炎を発症しますが、ほとんどの場合は2~3か月でウイルスが排除されて治癒します(一過性感染)。

ただし、1~2%の確率で劇症化する恐れもあり(劇症肝炎)、そうすると、かなりの高確率で死亡するリスクがありますので要注意です。

また、ウイルスの遺伝子タイプ(ジェノタイプ)によっては、成人後に感染しても持続感染化する可能性があります。持続感染により、慢性肝炎が続くと、肝硬変や肝がんに進展するリスクもあります。

B型肝炎は自然治癒する?

幼少期の感染の場合

幼少期に感染すると、90%以上の確率で持続感染となります。
この場合、基本的には感染状態が一生続くと言われており、自然治癒とはなりません

その後、15歳から30歳ぐらいの間に肝炎を発症し、そのうち85~90%の人は症状が治まり、非活動性キャリアとなります。

一方で、10~15%の人は肝炎が慢性化(慢性肝炎)します。慢性肝炎が続くと、肝硬変、肝がんの発症リスクもありますので注意が必要です。

B型肝炎に感染したら給付金がもらえるかも

2人の弁護士B型肝炎ウイルスに持続感染していることが認められれば、B型肝炎訴訟によって給付金を受け取れる可能性があります。

B型肝炎給付金

給付金の対象者

給付金の対象者には、大きく分けて一次感染者二次感染者がいます。

一次感染者とは、幼少期の集団予防接種等により、直接、B型肝炎ウイルスに持続感染(感染状態が6か月以上継続していること)した人のことです。

二次感染者とは、一次感染者から母子感染(出生時に母親から感染すること)などにより、B型肝炎ウイルスに持続感染した人のことです。

それぞれの条件は次のとおりです。

一次感染者になる条件

  1. B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  2. 満7歳になるまでに集団予防接種等を受けていること
  3. 集団予防接種等における注射器の連続使用があったこと
  4. 母子感染(母親からの感染)でないこと
  5. 父子感染(父親からの感染)でないこと
  6. 成人後感染でないこと
  7. その他集団予防接種等以外の感染原因がないこと

二次感染者(母子感染)になる条件

  1. 母親が一次感染者の条件を満たすこと
  2. B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  3. 母子感染であること

B型肝炎給付金とは?

給付金の金額

給付金の金額は、B型肝炎の病状(病態)発症時期などによって異なります。
詳しくは下表をご覧ください。

病態発症時期・感染時期
直近1年の診断・治療歴
給付金の金額
死亡・肝がん・重度肝硬変死亡・発症から20年未満3600万円
死亡・発症から20年以上900万円
軽度肝硬変発症から20年未満2500万円
発症から20年以上
直近1年で肝硬変の診断があるか、特定の治療歴がある
600万円
発症から20年以上
直近1年で肝硬変の診断がなく、特定の治療歴もない
300万円
慢性肝炎発症から20年未満1250万円
発症から20年以上
直近1年で慢性肝炎の症状があるか、特定の治療歴がある
300万円
直近1年で慢性肝炎の症状がなく、特定の治療歴もない150万円
無症候性キャリア感染から20年未満600万円
感染から20年以上50万円

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B型肝炎訴訟で国に給付金を請求するためには、裁判所の手続きが必要です。
自分ひとりで手続きをすることもできますが、専門的なノウハウが必要ですので、手間や時間がかかります。スムーズに手続きするには、法律の専門家である弁護士に依頼する方がよいでしょう。

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B型肝炎訴訟を弁護士に依頼するメリット

B型肝炎訴訟を弁護士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

訴状などの書類作成を任せることができる

給付金を請求するには、訴状や証拠一覧などの書類を作成しなければなりません。
これらは、裁判所に提出する書面ですので、法律の専門家である弁護士に任せた方が、迅速に、滞りなく作成することができます。

必要書類収集のサポートを受けることができる

裁判所には、証拠資料となる血液検査結果や医療記録(カルテ)、公文書など、さまざまな書類を提出します。これらの必要書類を収集するには、医療機関や市区町村役場、場合によっては、卒業した小学校などとも、やりとりしなければなりません。
ご自身で、全てこのようなやりとりを進めると、かなりの労力を要しますが、弁護士がいれば、わからないときにアドバイスを受けたり、医療機関や役所への案内書を作成してもらったりすることができます。

書類の精査により不備を防ぎ、迅速に給付金を受け取ることができる

集めた必要書類を、そのまま提出するだけでは、内容が間違っていたり、不足があったりします。完璧に集めたつもりでも、医療記録などの記載内容によって、新たな事実が判明し、追加書類を求められることもあります。
その点、弁護士がいれば、提出前に書類を隅々までチェックし、入念に精査しますので、極力、不足書類が出ないように準備することができます。その結果、給付金を受け取るまでの期間を短縮することが可能です。

裁判所への出廷を任せることができる

裁判所には、平日の日中に出廷しなければなりませんが、普通に働かれている場合には、なかなか日程を調整するのが難しいのではないでしょうか。
弁護士に依頼していれば、弁護士が代理人として、代わりに裁判所に出廷してくれますので、ご自身で出廷する必要はありません。その結果、時間と労力の大幅な節約ができるでしょう。

給付金の4%分が上乗せで支給される

弁護士に依頼して、手続きをした場合は、給付金の4%分が訴訟手当金として上乗せ支給されます。例えば、弁護士に依頼して、50万円の給付金が支給される場合は、その4%の2万円が上乗せされ、総額52万円が支給されます。

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