婚姻費用の相場はいくら?計算方法から金額の決め方まで徹底解説!

婚姻費用の取り決めをしたいけれど、いくら位が相場なのか分からない
婚姻費用の金額はどうやって取り決めればいいの…?

婚姻費用の取り決めを行いたくても、相場が分からず、話し合いを始められないという方が多くいらっしゃいます。
婚姻費用の取り決め自体は、夫婦双方が合意できれば、いくらと取り決めをしても問題ありませんが、相場が分かった方がスムーズに合意できる可能性があります。

この記事では、婚姻費用の相場や計算方法、取り決め方について詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読めば、婚姻費用の分担額についてのお悩みがスッキリ解決することでしょう。

婚姻費用とは「夫婦が同等の水準で生活するため」の生活費の分担金

生活費民法上、婚姻関係にある夫婦は、同等の生活水準で生活が送れるように、それぞれの収入・財産に応じて同居生活に係る生活費(婚姻費用)を分担して支払う義務があります。

婚姻費用とは「夫婦が同等の水準で生活するため」の生活費の分担金

別居中の夫婦は、所得が多い方が少ない方に婚姻費用を支払わなければならない

同居中の夫婦であれば、共同生活を送る事で自然と同等の生活水準となりますが、別居中の夫婦の場合、それぞれの収入で別々の生活を行うため、同等の生活水準となりません。そのため、夫婦に収入差がある場合、所得の高い方が所得の低い方へ婚姻費用を支払う必要があります。

婚姻費用の相場

婚姻費用をどちらがいくら支払うかは、それぞれの年収、子供の数、ローンの状況などから、裁判所の基準に従って計算されます。
ただし、必ず計算式によって算出された分担額に従わなければならないというわけではありません。夫婦間の話し合いによって、それぞれが納得できる金額が合致した場合、その金額が婚姻費用の分担額となります。

婚姻費用の相場

裁判所の司法統計による婚姻費用の相場は「6万円から15万円以下」が多い

令和元年度の婚姻費用の取り決めについて、裁判所の司法統計によると、「6万円~15万円以下」が多く、裁判所を介して婚姻費用の取り決めを行った件数全体の「64%超」であったことを示しています。
ただし、この司法統計は「裁判所を介して」婚姻費用の取り決めを行った場合の結果であり、裁判所を介さず夫婦の話し合い等で婚姻費用の取り決めを行った場合の結果は含まれていません。

婚姻費用 相場 司法統計

参考:婚姻関係事件のうち認容・調停成立の内容が「婚姻継続」で婚姻費用・生活費支払の取決め有りの件数  支払額別支払者別  【全家庭裁判所】

裁判所の基準による婚姻費用の計算方法

裁判所を介して婚姻費用の取り決めを行う場合、裁判所の基準とされる「婚姻費用算定表」を用いて計算されることが一般的です。

参考:※ 養育費・婚姻費用算定表について(説明)(PDF:84KB) |裁判所 

裁判所の基準による婚姻費用の計算方法

STEP1:表を選ぶ

まず初めに、該当する婚姻費用算定表を選びます。

①子どもがいない場合

夫婦のみの場合の婚姻費用算定表

②子どもが一人の場合

子どもが0歳~14歳の場合の婚姻費用算定表

子どもが15歳以上の場合の婚姻費用算定表

③子どもが二人の場合

0歳~14歳の子どもが二人の場合の婚姻費用算定表

15歳以上の子どもが二人の場合の婚姻費用算定表

15歳以上が一人で0歳~14歳が一人の場合の婚姻費用算定表

④子どもが三人の場合

0歳〜14歳の子どもが三人の場合の婚姻費用算定表

15歳以上が一人で0歳~14歳が二人の場合の婚姻費用算定表

15歳以上が二人で、0歳〜14歳が一人の場合の婚姻費用算定表

15歳以上の子どもが三人の場合の婚姻費用算定表

裁判所の基準による婚姻費用の計算方法

STEP2:義務者と権利者の年収を照らし合わせる

該当する表を選んだら、縦軸で義務者(婚姻費用の支払いを行う側)の年収額を探し、そこから右方向に線をのばし、横軸で権利者(婚姻費用を受け取る側)の年収額を探して上に線をのばします。
この二つの線が交差する欄の金額が、義務者が負担すべき養育費の標準的な月額を示しています。

【年収の求め方】給与所得者の場合

源泉徴収票の「支払金額」(控除されていない金額)が年収に当たります。なお、給与明細書による場合には、それが特定の月の月額にすぎず、歩合給が多い場合などにはその変動が大きく、賞与・一時金が含まれていないことに留意する必要があります。
他に確定申告していない収入がある場合には、その収入額を支払金額に加算して給与所得として計算してください。

【年収の求め方】自営業者の場合

確定申告書の「課税される所得金額」が年収に当たります。なお「課税される所得金額」は、税法上、種々の観点から控除がされた結果であり、実際に支出されていない費用(例えば、基礎控除、青色申告控除、支払がされていない専従者給与など)を「課税される所得金額」に加算して年収を定めることになります。

不動産収入や株式配当などの「特有財産から生じた経済的収益」も年収に含まれるか?
夫婦どちらかが、相続などで不動産を得た場合、その不動産は夫婦が共同で得た財産ではなく、相続した者の「得有財産」となり、夫婦の財産ではないと考えます。
原則として、「特有財産」は所有する本人の財産であり、財産分与などの対象にはなりません。
しかし、特有財産から生み出される賃料収入や株式配当金などの「元物から生じた経済的収益」(果実と言います)については、婚姻費用算出の基礎とする年収に算入された裁判例もいくつか存在します。
ただし、過去の裁判例からは、算入されないケースと、算入されるケースの明確な判断基準については確認できず、事案ごとに具体的な検討が必要となります。

シミュレーション

婚姻費用算定表を用いて、次の世帯の婚姻費用の相場をシミュレーションしてみましょう。

シミュレーション

(例1)夫婦のみ

権利者:年収200万円(給与) 義務者:500万円(給与)

 ⇒4万円~6万円

シミュレーション

(例2)16歳の子どもが一人 

権利者:年収100万円(給与) 義務者:年収700万円(自営)


⇒18万円~20万円

シミュレーション

(例3)4歳の子どもが一人 10歳の子どもが一人

権利者:年収200万円(給与) 義務者:年収600万円(給与)


⇒12万円~14万円

婚姻費用分担額を取り決める方法

話し合い婚姻費用分担額の取り決めは、基本的に夫婦で話し合いを行い、双方が納得できる分担額を決めていきますが、話し合いが難しいケースもあると思います。
夫婦で取り決めを行うことが困難な場合、裁判所を介した手続きを行い、婚姻費用の取り決めを行います。

婚姻費用分担額を取り決める方法

まずは、話し合いを行う

相手に婚姻費用の分担請求をする場合、まずは夫婦間で話し合いを行います。基本的に双方が納得できれば、婚姻費用の分担額はいくらでもかまいません。
どの位の金額が妥当なのかが分からない場合、目安として婚姻費用算定表を活用すると、スムーズに話し合いが進む可能性があります。算定表では分担額がいくらとなっているか、話し合いの前に一度確認しておくと良いでしょう。

強制執行認諾文言のついた公正証書を作れると良い

また、話し合いで合意できた場合は、「公正証書」の形で合意書を作成しておくことが望ましいでしょう。強制執行認諾文言のついた公正証書であれば、婚姻費用の不払いがあった際も、裁判無しで強制執行を行うことができるため、より有効的です。

内容証明郵便を送っておくと良いケースもある

通常、婚姻費用は「分担請求の意思表示をした時」から分担義務が生じます。婚姻費用の分担請求を行う場合、「調停申立ての時」が意思表示をした時とされることが一般的です。
しかし、調停申立ての前であっても「内容証明郵便」を用いて、婚姻費用の分担請求の意思表示をすることができる場合が有ります。
内容証明郵便とは、いつ誰が誰にどのような内容の文章を差し出したのか証明される郵便制度です。
「婚姻費用を支払ってほしい」「婚姻費用について話し合いがしたい」など、分担請求の意思を示した文書を内容証明郵便にして相手に送る事で、意思表示をした記録が郵便局に残ります。
「今は話し合いの最中で、すぐに調停をするつもりはないけれど、婚姻費用の分担義務は早く生じさせておきたい」というような場合、内容証明郵便を送り、支払開始始期とされるべき日を確定しておくと良いかもしれません。
ただし、内容証明郵便に記した内容によっては、始期として認められない場合もあります。

婚姻費用分担額を取り決める方法

夫婦の話し合いがまとまらない場合、婚姻費用分担請求調停を申立てる

夫婦間の話し合いで婚姻費用が決められなかった場合、家庭裁判所に婚姻費用分担請求調停を申し立てます。
婚姻費用分担請求調停では、夫婦の間に調停委員が入り、調停委員が双方の言い分を聞いて話し合いを進めていきます。
調停が成立した場合、合意内容を記した調停調書が双方に郵送され、支払う側は調停調書に従って婚姻費用の支払いを行います。
調停が不成立の場合、審判に移行します。

婚姻費用分担額を取り決める方法

最終的には審判によって裁判官に結論を出してもらう

審判は調停のように双方の話し合いによる解決方法ではなく、事前に提出された収入資料や双方の言い分などによって公平な分担額を裁判官が判断し、分担金額を決定します。

婚姻費用の分担請求で困ったら弁護士に相談しよう

夫婦喧嘩

婚姻費用の分担請求を行う状況は、人によって様々です。
婚姻費用の相場が分からず相手への請求を躊躇している方も多くいらっしゃると思います。
また、離婚調停を希望していたり、親権についてトラブルを抱えていたりと、婚姻費用の分担請求以外にもお悩みを抱えているケースは珍しくありません。
婚姻費用の分担請求や離婚についてお悩みを抱えている方は、初回相談料無料の法律事務所MIRAIOへ、一度ご相談ください。
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離婚についてこの様なお悩みはありませんか?
悩み

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離婚は結婚と同様、一生を左右する重要な問題です。また、離婚問題には、子供の問題(親権)、財産の清算問題、さまざまな給付の問題(婚姻費用、養育費)などもからんできますので、専門家によるアドバイスは必要不可欠です。

弁護士法人法律事務所MIRAIOでは、これまで多くの離婚案件を扱ってきた実績があり、弁護士が丁寧にお話を伺い、皆様のお悩みを解決致します。

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離婚トラブルの解決を弁護士に依頼するメリット

弁護士弁護士に依頼することで、次のようなメリットがあります。 

離婚トラブルの解決を弁護士に依頼するメリット

適切な慰謝料・養育費の算出、専門的書類の作成をしてもらえる

離婚に伴う金銭について、相手方とトラブルが生じるケースは珍しくありません。離婚後の生活に大きな影響をもたらす慰謝料や養育費などを適切な金額で相手方に請求するには、専門的な知識と経験が求められます。
この様な離婚に伴う金銭トラブルが生じた際、弁護士に交渉を依頼することで、適切な金額を得られる可能性が高くなります。また、相手方が支払いを滞らせているケースでは、弁護士が調停や裁判などの代理人を務め、相手方に支払いを促すことが可能です。

離婚トラブルの解決を弁護士に依頼するメリット

交渉や訴訟の代理人になってもらえる

調停や裁判等、離婚を実現するまでには多くの複雑な手続きが必要になる場合があります。
離婚の際には、離婚手続き以外にも、職場への連絡や引っ越しなど、離婚に伴う生活環境の変化への準備に多くの時間と労力が必要となります。
弁護士に代理を依頼することで、離婚手続きに伴う時間や労力、また、精神的な負担を軽減させることができます。

離婚トラブルの解決を弁護士に依頼するメリット

一人一人の状況にあった適切なアドバイスが貰える

配偶者と離婚したいと思っても、どのようにして離婚手続きを行えばいいのか分からないという方が多くいらっしゃると思います。
財産分与や親権などの条件が妥当なのか、相手の提示よりも良い条件で離婚するにはどうしたらいいのか、など分からないことや不満が有っても、「話し合うのも大変だから」と、相手の言いなりに離婚手続きを進めてしまうケースは珍しくありません。
この様な時、弁護士に相談すれば、有利に離婚をするにはどのようにしたら良いのか、状況に応じた適切なアドバイスがもらえます。
離婚について、相手の言い分に疑問を感じたら、離婚届に判子を押す前に一度弁護士に相談してみましょう。

弁護士に相談

相手とうまく協議が行えるか心配だ、慰謝料が請求できるのか知りたい、婚姻費用の分担について相談したい、など

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