B型肝炎給付金は遺族も請求できる!遺族の必要書類や注意点を解説

大家族
しかめつらの高齢者

父がB型肝炎の肝がんで亡くなりました。
給付金請求の準備をしていたのですが、本人が亡くなったらどうなってしまうのでしょうか。もう給付金は受け取れないのですか?

そんなことはありません。
ご本人が亡くなった場合は、そのご遺族である相続人が給付金を受け取ることができます。

ここでは、相続人がB型肝炎給付金を請求する場合の手続きについて、詳しく説明していきます。相続人による手続き特有の必要書類や注意点についても、しっかり解説します。

これを読んで、給付金をしっかりと受け取り、亡くなったご親族の無念を晴らしましょう。

B型肝炎給付金とは

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスに感染することによって起こる肝臓の病気です。

B型肝炎給付金とは、幼少期の集団予防接種等(予防接種またはツベルクリン反応検査)によって、B型肝炎ウイルスに感染した方などに対し、国から損害賠償として払われる金銭のことです。

B型肝炎ウイルスは、血液などによって感染しますが、昔の集団予防接種等では、注射器(注射針や注射筒)の回し打ちが横行していました。そのため、子どもから子どもへと感染が拡がってしまったのです。

国は、このような事態を把握できたにもかかわらず、注射器の回し打ちを止めるよう適切な指導をしませんでした。

そのため、国の過失が問われ、平成18年には最高裁判所の判決により国の賠償責任が確定しました。これが、B型肝炎訴訟です。

平成24年1月には、B型肝炎の給付金制度が始まり、国による損害賠償は給付金という形で支給されることになりました。

B型肝炎患者が死亡した場合、遺族が給付金を請求できる

B型肝炎患者、正確には、B型肝炎ウイルスに持続感染している人が死亡した場合、給付金の条件を満たしていれば、その相続人が給付金を請求し、受け取ることができます。

給付金の条件については、次の記事をご確認ください。

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給付金の金額は、死因がB型肝炎ウイルスが原因の肝がんや肝硬変などの場合は、3600万円もしくは900万円です。

死因はB型肝炎によるものではなくても、生前にB型肝炎ウイルスに持続感染していた場合には、その病状(病態)に応じて、給付金が支給されます。

詳しい内容は、次の表のとおりです。

給付金等の内容2

遺族の誰が給付金を請求できるのか?

遺族のうち、相続人となる人が給付金を請求することができます。
死亡した人(「被相続人」といいます)との関係で見ると、次のような人です。

  1. 夫、妻(配偶者)
  2. 子、孫、ひ孫など(直系卑属)
  3. 父母、祖父母など(直系尊属)
  4. 兄弟姉妹など

遺族の誰が給付金を請求できるのか?

【常に相続人】夫、妻(配偶者)

被相続人が死亡した時に夫、もしくは妻だった人(配偶者)は、子の有無にかかわらず、常に相続人になります

遺族の誰が給付金を請求できるのか?

【第1順位】子、孫、ひ孫など(直系卑属)

被相続人に子がいれば、子が優先的に相続人となります。
養子や、親が未婚のまま生まれた子であっても、平等に第一順位の相続人となります。

子が被相続人よりも先に死亡していた場合には、子の子(被相続人の孫)が相続人となります。さらに、孫も先に死亡していた場合には、その子(被相続人のひ孫)が相続人になります。

遺族の誰が給付金を請求できるのか?

【第2順位】父母、祖父母など(直系尊属)

被相続人に子、孫、ひ孫など(直系卑属)がいない場合には、父母が相続人になります。父母がいない場合は、祖父母が相続人になります。

遺族の誰が給付金を請求できるのか?

【第3順位】兄弟姉妹など

被相続人に子、孫、ひ孫など(直系卑属) 、父母や祖父母など(直系尊属)がいない場合には、兄弟姉妹が相続人になります。

兄弟姉妹が被相続人よりも先に死亡していた場合には、その子(被相続人の甥、姪)が相続人となります。

相続人が複数いる場合の手続き

死亡した人(被相続人)に、妻と子2人がいた場合、この全員が相続人となります。

その場合、給付金の請求手続きは誰がすべきでしょうか。また、受け取った給付金はどのように分配すべきなのでしょうか。

相続人が複数いる場合の手続き

給付金の請求方法

相続人が複数いる場合の給付金の請求方法には、次の2通りがあります。

①相続人全員で給付金全額を請求する

相続人全員がB型肝炎訴訟の原告となって、給付金全額を請求します。相続人が被相続人の権利を請求する場合、こちらの方法が原則となります。

②相続人の1人が代表して、給付金全額を請求する

B型肝炎訴訟の場合、相続人の1人が原告となって、給付金の全額を請求することが法律(特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法)で認められています。

その場合、その1人が給付金全額を受け取ることができますが、だからと言って独り占めできるというわけではありません。
受け取った給付金は、相続人全員のものですので、適切に分配する必要があります

相続人が複数いる場合の手続き

給付金の分配方法

給付金の分配方法には、次の2通りがあります。

①法定相続分にしたがって分配する

法定相続分とは、法律で定められた相続割合のことです。法律では、次のように定められています。

相続人が配偶者と子の場合

配偶者と子の相続分は、2分の1ずつになります。
子が3人いる場合は、子の相続分2分の1を3分の1ずつにしますので、子1人当たり6分の1になります。

法定相続分(配偶者と子)

相続人が配偶者と父母の場合

配偶者と父母の相続分は、配偶者が3分の2、父母が3分の1になります。
父母ともに健在である場合は、父母の相続分3分の1を平等に分配しますので、父6分の1、母6分の1となります。

法定相続分(配偶者と父母)

相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合

配偶者と兄弟姉妹の相続分は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1になります。
兄弟姉妹が2人いる場合は、兄弟姉妹の相続分4分の1を2分の1ずつにしますので、兄弟姉妹1人当たり8分の1になります。

法定相続分(配偶者と兄弟姉妹)

②遺産分割協議にしたがって分配する

遺産分割協議とは、相続人全員で遺産をどのように分割するかについて話し合うことです。

話し合いがまとまったら、その内容を遺産分割協議書にまとめ、全員が署名捺印をして、各自が保管します。
相続人全員で協議して合意したものであれば、相続人の1人が給付金全額を受け取って、自由に使うことも可能です。

遺族が給付金を請求するときの必要書類

書類

給付金を請求するときの必要書類は、次の記事をご確認ください。

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遺族が請求するときには、次の必要書類が特徴的ですので注意が必要です。

  • 相続人であることを確認できる書類
  • 集団予防接種を受けたことを確認する書類
  • ジェノタイプAeではないことを確認する書類
  • 死亡診断書

遺族が給付金を請求するときの必要書類

相続人であることを確認できる書類

請求する人(原告)が、死亡した人(被相続人)の相続人であることを確認できる戸籍謄本、除籍謄本などが必要です。

例えば、被相続人の兄弟姉妹が相続人であることを確認するためには、子も父母もいないことを確認する必要がありますので、複数の戸籍を収集することになります。

遺族が給付金を請求するときの必要書類

集団予防接種を受けたことを確認する書類

集団予防接種を受けたことは、母子健康手帳予防接種台帳で確認します。

これらの資料がない場合には、通常は、腕や肩に予防接種の痕が残っていることを医師に証明してもらう「接種痕意見書」を提出しますが、本人が死亡している場合には、それも不可能です。

その場合は、本人の腕や肩に接種痕があったことについての、親族による陳述書で代用することができます。

遺族が給付金を請求するときの必要書類

ジェノタイプAeではないことを確認する書類

ジェノタイプとは、B型肝炎ウイルスの遺伝子型のことで、このタイプが「Ae」の場合は、成人後感染が疑われるため、給付金の対象にはなりません

ジェノタイプAeではないことを確認するには、血液検査結果を提出する必要がありますが、生前にジェノタイプ検査を受けたことがない場合には、今さら検査できませんので、検査結果を提出することは不可能です。

その場合は、成人後感染ではないことを裏付けるために、次の資料を提出します。

  1. 被相続人の生活歴などを説明した陳述書
  2. 平成8年以降の入院についての医療記録
  3. 平成8年以降の内視鏡検査(胃カメラや大腸カメラ)についての医療記録

※ジェノタイプAeは、日本国内では平成8年以降に感染が確認されています。

遺族が給付金を請求するときの必要書類

死亡診断書

B型肝炎ウイルスが原因の肝疾患で死亡したことを裏付けるための資料です。

直接死因やその原因(間接死因)の欄に、B型肝炎と記載されているものが必要です。
他の医療記録や診断書で、B型肝炎ウイルスが原因の肝疾患で死亡したことが確認できる場合は不要です。

遺族が給付金を請求するときの注意点

4つのメリット

遺族が給付金を請求する場合に起こりやすいトラブルとその対策、注意点を説明します。

  • 相続人全員でしっかり話し合いをしておくこと
  • 必要書類の申請時に、相続人であることの証明が必要になる
  • 医療記録(カルテ)が5年で廃棄されてしまうおそれがある
  • 死亡から20年経つと、給付金が減ってしまう

遺族が給付金を請求するときの注意点

相続人全員でしっかり話し合いをしておくこと

相続人が複数いる場合は、あらかじめ、次のようなことを話し合って、決めておく必要があります。事前に話し合いをしていない場合 、あとから相続人間でトラブルが起こる可能性があります。

  1. 誰が給付金を請求するのか
  2. 請求にかかる費用(弁護士費用、訴訟費用、書類取得費用など)は誰が負担するのか
  3. 給付金はどのように分配するのか

遺族が給付金を請求するときの注意点

必要書類の申請時に、相続人であることの証明が必要になる

医療機関や役所で死亡した人(被相続人)に関する書類を申請するとき、申請者が被相続人の相続人であることを証明する必要があります。

そのためには、戸籍謄本などをあらかじめ取得しておく必要があり、通常よりも、手続きの手間と時間がかかってしまいます。

遺族が給付金を請求するときの注意点

医療記録(カルテ)が5年で廃棄されてしまうおそれがある

医療機関における診療録(カルテ)の保存期間は、その完結の日から5年間と義務付けられています。「完結の日」というのは、一連の診療が終了した日のことで、患者が死亡した場合は、死亡日から起算します。

つまり、死亡してから5年経つと、医療記録が廃棄処分されてしまうおそれがあり、給付金請求のための証拠がなくなってしまうかもしれないのです。
そうなる前に、早めに医療記録を確保しておくようにしましょう。 

遺族が給付金を請求するときの注意点

死亡から20年経つと、給付金が減ってしまう

B型肝炎ウイルスが原因の肝疾患で死亡した場合、給付金は3600万円ですが、死亡から20年経ってしまうと、900万円に減ってしまいます。

本来、損害賠償請求権は、その原因となる行為(「不法行為」といいます。)の時から20年(旧民法では「除斥期間」といいます。)で権利が消滅してしまいますが、B型肝炎給付金の場合、特別に20年経っても給付金が受け取れるように法律で認められました。
ただし、その金額は、通常よりも少なく設定されているのです。

給付金を受け取っても、所得税や相続税はかからない!

給付金は、所得税法上、損害賠償金または見舞金としての性格を持つものと考えられますので、非課税所得に該当します。

また、相続税法上においても、給付金は損害賠償金または見舞金等に相当するものとして、遺族に対して直接支払われるもので、相続財産には該当しません。そのため、相続税についても非課税です。

B型肝炎訴訟なら経験豊富な法律事務所MIRAIOへ

B型肝炎訴訟は、自分で手続きをすることもできますが、さまざまな書類を収集したり、役所や医療機関と連絡を取ったり、裁判所に出廷したりする必要があります あります。

また、提出書類に不備があると、本来受け取れるはずであった給付金が受け取れなくなってしまう可能性もありますので、法律の専門家である弁護士に依頼するのが一番です。

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B型肝炎訴訟を弁護士に依頼するメリット

B型肝炎訴訟を弁護士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

①訴状などの書類作成を任せることができる

B型肝炎訴訟では、訴状や証拠一覧などの書類を作成しなければなりません。
これらは、裁判所に提出する書面ですので、法律の専門家である弁護士に任せた方が、迅速に、滞りなく作成することができます。

②必要書類収集のサポートを受けることができる

裁判所には、証拠資料となる血液検査結果や医療記録(カルテ)、公文書など、さまざまな書類を提出します。

これらの必要書類を収集するには、医療機関や市区町村役場、場合によっては、卒業した小学校などとも、やりとりしなければなりません。

ご自身で、全てこのようなやりとりを進めると、かなりの労力を要しますが、弁護士がいれば、わからないときにアドバイスを受けたり、医療機関や役所への案内書を作成してもらったりすることができます。

③書類の精査により不備を防ぎ、迅速に給付金を受け取ることができる

集めた必要書類を、そのまま提出するだけでは、内容が間違っていたり、不足があったりします。
完璧に集めたつもりでも、医療記録などの記載内容によって、新たな事実が判明し、追加書類を求められることもあります。

その点、弁護士がいれば、提出前に書類を隅々までチェックし、入念に精査しますので、極力、不足書類が出ないように準備することができます。

その結果、給付金を受け取るまでの期間を短縮することが可能です。

④裁判所への出廷を任せることができる

裁判所には、平日の日中に出廷しなければなりませんが、普通に働かれている場合には、なかなか日程を調整するのが難しいのではないでしょうか。

弁護士に依頼していれば、弁護士が代理人として、代わりに裁判所に出廷してくれますので、ご自身で出廷する必要はありません。

その結果、時間と労力の大幅な節約ができるでしょう。

⑤給付金の4%分が上乗せで支給される

弁護士に依頼して、手続きをした場合は、給付金の4%分が訴訟手当金として上乗せ支給されます。

例えば、弁護士に依頼して、50万円の給付金が支給される場合は、その4%の2万円が上乗せされ、総額52万円が支給されます。

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B型肝炎訴訟におけるMIRAIOの強み

法律事務所MIRAIOには、次のような強みがあります。

ロゴ枠あり

①豊富な実績と蓄積されたノウハウがあります!

相談件数 43,000件以上
提訴件数 9,200件以上
和解件数 8,500件以上
獲得給付金 769億円以上
※2022年6月24日現在

MIRAIOは、給付金制度が始まった平成24年当時から、他の事務所に先駆けて、B型肝炎訴訟のご相談をお受けしてきました。その結果、上記のような豊富な実績が積み重なっています。

そして、多くの案件を扱うことで、さまざまなノウハウが蓄積され、迅速かつ的確な事務処理ができる体制が確立されています。

②セカンドオピニオン!他の事務所に断られた方のご相談もお受けします!

「他の事務所に相談したところ、給付金の対象外だと言われてしまった・・・」
このようなお問い合わせをいただくことがよくあります。

改めてMIRAIOでお話をお聞きすると、確かに困難なケースもありますが、調査によっては、まだまだあきらめるには早いと思われるケースも多くあります。

あきらめる前に、一度MIRAIOにご相談してみてください。

③必要書類の収集をしっかりサポート!代わりに取得することも可能!

MIRAIOでは、必要書類収集のアドバイスや案内書の作成だけでなく、医療機関や役所と直接やりとりをして、代わりに書類を取得することも可能です。

特に、病院の医療記録(カルテ)や血液検査結果については、専門的な用語も多く、わかりにくいところがありますので、MIRAIOが直接、病院とやりとりをした方が圧倒的にスムーズに取得することが可能です。

代わりに取得したとしても、その分の費用はいただきません!(ただし、病院や役所などに支払う手数料は必要です)

④医療過誤の豊富な経験・医師との協力体制

MIRAIOでは、B型肝炎訴訟を手がける前から、医療過誤(医療ミス)に関する訴訟にも力を入れてきました。その相談実績は、7000件以上にのぼっています。

そのため、医療に関する基礎知識やカルテの読解方法などのノウハウが豊富で、医師との協力体制も充実しています。

その結果、診断書やカルテを精査してお客様にとって有利な情報を見つけ出し、さらに医学的な観点を踏まえて主張することが可能です。

⑤相談料無料!来所不要!全国から相談受付!

B型肝炎訴訟の相談料は、何回でも無料です。
また、電話やWEBでのご相談も可能で、ご来所いただく必要はありません。
万全の態勢で、全国からのご相談をお待ちしております!

⑥和解後に病状が進行しても安心!追加給付金の請求も格安でサポート

国と和解をして給付金を受取った後に、B型肝炎の病状が進行してしまった場合には、追加給付金を請求することができます。

例えば、慢性肝炎で1250万円の給付金を受け取った後に、肝がんを発症してしまった場合には、肝がんの給付金3600万円と、受け取った1250万円との差額の2350万円が追加給付金として支給されます。

MIRAIOでは、この追加給付金の請求手続きについて、追加給付金の4%(税込4.4%)という格安の報酬でお手伝いいたします。

まとめ

【まとめ】遺族がB型肝炎給付金を請求する場合

B型肝炎患者が死亡している場合、まず、誰が相続人になるのかを確認し、実際に誰が請求手続きをするのか、受け取った給付金はどのように分配するのか、ということを、相続人全員でしっかり話し合うようにしましょう。

さらに、相続人が請求する場合に特有の必要書類や注意点がありますので、その点もしっかりと押さえましょう。

B型肝炎訴訟には、豊富な経験と知識が求められますので、弁護士に依頼するのが一番の方法です。
特に、相続人が請求する場合には、書類収集が通常よりも複雑になりますので、より弁護士に依頼した方が効果的でしょう。