【図解】個人事業主の廃業届の書き方と提出までの3ステップ!

個人事業主を廃業しようと思い廃業届を書こうとしたけれども,初めて書く書面なので具体的な書き方がわからないかと思います。

実は,廃業届はポイントを押さえて記入すれば,誰でも簡単に作成することができます。

ここでは,廃業届提出までの流れを,

  • 開業届の入手方法(ステップ1)
  • 具体的な書き方(ステップ2)
  • 提出先・提出方法(ステップ3)

という3つのステップによりお伝えします。
読み終えていただければ,廃業届の記入内容について迷うことはなくなるでしょう。

ステップ1 廃業届を書き始める前に準備すべきもの

 

廃業届

一般的に廃業届といわれているものの正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。これは下記の国税庁のホームページからダウンロードして印刷する方法や,管轄の税務署で入手することができます。

[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

廃業届以外に,廃業届を書くにあたって手元に準備しておいたほうがいいものとしては

  • 開業する際に提出した開業届の控えや確定申告書の控え
  • マイナンバーがわかるもの(マイナンバーカードや通知カード)
  • 印鑑

があります。

ステップ2 廃業届の書き方と記入例

ここからは,実際に廃業届の書き方を説明していきます。

廃業届

廃業届

① 「個人事業の開業・廃業等届出書」は,個人事業主が開業する際にも使用する書面なので,「開業・廃業」と2つ記入されています。今回は廃業する場合なので,「開業」に二重線を引いてください。

② 税務署名
廃業届は,事業の納税地を所管する税務署に提出するものですので,②には事業の納税地を管轄する税務署を記入してください。所管する税務署は,開業届の控えや毎年確定申告書が送られてくる際の封筒等で確認してください。

③ 提出年月日
廃業届の提出年月日を記入してください。年は西暦で記入してください。

④ 納税地
開業届の提出の際に納税地として記入した納税地の郵便番号,住所,電話番号を記入してください。納税地が,納税者の住所地であれば「住所地」に,自宅兼事務所であれば「居所地」に,納税地の住所が事業所である場合には「事業所等」に○をつけてください。

⑤ 上記以外の住所地・事業所等
④の納税地のほかに事業所等がある場合には,ここに住所等を記入してください。

廃業届

⑥ 氏名,生年月日
廃業する個人事業主の氏名,生年月日を記入してください。名前の横に押印する印鑑は,開業届を提出する際に使用したものを使用したほうが良いです。

⑦ 個人番号
廃業する個人事業主のマイナンバー12桁を記入してください。

⑧ 職業,屋号
廃業する個人事業主として行っていた職業と,屋号を届けている場合にはその屋号を記入してください。職業や屋号は,開業届や確定申告書に記入していたものを転記すれば大丈夫です。

廃業届

⑨ 届け出の区分
今回は廃業する場合ですので,「廃業」に○をつけてください。「(事由)」の欄には,廃業することとなった事由を記入してください。具体的には,「高齢で仕事ができないため」や,「個人事業主として廃業し法人成りするため」等となります。

⑩ 所得の種類
廃業する事業の所得の種類に○をしてください。事業の全部を廃業する場合には「全部」という欄に,行っている事業の一部を廃業する場合には「一部」の欄に○をつけます。「一部」に○を付けた場合には,廃止する事業をカッコ内に記入してください。

⑪ 開業・廃業等日
廃業した年月日を記入してください。年は西暦で記入してください。

廃業届

⑫ 事業所等を新増設,移転,廃止した場合
この欄は,事務所を増設等した場合に記入してください。個人事業を廃業する場合には記入する必要がありません。

⑬ 廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合
個人事業主が法人成りすることにより,個人事業を廃業する場合には,この欄に法人名や代表者,法人の納税地や設立登記の日を記入してください。

⑭ 開業・廃業に伴う届出書の提出の有無
個人事業について青色申告を行っている場合には,「青色申告の取りやめ届出書」を一緒に提出する必要があるので,「有」に○をつけてください。
個人事業者のなかでも消費税の支払いを行っていた「課税事業者」は,廃業届とは別に「事業廃止届出書」を提出する必要がありますので,これを提出する場合には「有」に○をつけてください(消費税法第57条第1項第3号等)。
青色申告ではなく白色申告を行っていた個人事業主や,消費税の支払いが不要であった個人事業主はこれらの書面の提出が不要なので,「無」に○をつけてください。

⑮ 事業の概要
個人事業主として行っていた事業の内容を具体的に記入してください。

廃業届

⑯ 給与等の支払の状況
個人事業主として,家族を従業員として雇っていた場合には,「専従者」の欄に雇っていた家族の人数を記入してください。家族以外の従業員を雇っていた場合には「使用者」の欄に人数を記入してください。
「給与の定め方」には,「月給」や「日給」と具体的に記入してください。
「税額の有無」は,各人ごとに給与額及び扶養親族等の状況等からみて納税すべき税額があるかどうかを判断し,その区分の全員について納付すべき税額がないと認められる場合は「無」に,その他の場合は「有」に○をしてください。

⑰ 源泉所得税の納期の特例に関する申請書の提出の有無
⑯に記入した従業員に給与を支払っていた場合で,「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出している場合には,「有」に○をしてください。

ステップ3 廃業届の提出先と提出方法

 

封筒

廃業届の提出期限は,「廃業した日から1か月以内」とされています。提出期限が土日祝の場合には,その翌日が提出期限とされています。
廃業届の提出先は,「納税地を管轄する税務署」となります。自身の事業の「納税地を管轄する税務署」は②に記入している税務署です。実際の所在地は,下記の国税庁のホームページで確認してください。

税務署の所在地などを知りたい方|国税庁

廃業届の提出方法は,⑴税務署に持参する方法と,⑵郵送する方法,の2つがあります。

⑴の場合には,税務署の営業時間中に,納税地を管轄する税務署に,

  • 廃業届
  • 廃業届の控え
  • 身分証明書

を持参して提出してください。

⑵の場合には

  • 廃業届
  • 廃業届の控え
  • 本人確認書類(写)添付台帳(本人確認書類添付済)
  • 返信用封筒(切手を張り付けているもの)

を封筒に入れて,簡易書留で送りましょう。簡易書留で送らなければならないというルールはありませんが,紛失を避けるために普通郵便よりも簡易書留等を利用するのが良いです。
封筒には,「廃業届在中」と朱書きしておいたほうが良いでしょう。

これで廃業届の提出は完了です。

まとめ

いかがだったでしょうか。廃業届の書き方がわかりましたか。
廃業届は,廃業してから1か月以内に提出する必要があるので,記入するのに時間的余裕があるわけではありませんが,そこまで記入が難しいものではないかと思います。
もっとも,具体的な記入方法に疑問がある場合には,税務署にも相談することをオススメします。