B型肝炎訴訟|カルテがないときの対処法とカルテ開示請求のコツ

病院受付と患者の女性
諦めの男性イラスト

父は20年以上前に、B型肝炎で亡くなりました。
給付金請求のために、病院にカルテ開示をお願いしましたが、すでにカルテがないと言われてしまいました。
もう諦めるしかないでしょうか・・・・

まだ諦めないでください!
確かに5年以上前のカルテは廃棄されて、残っていないことはありますが、カルテに代わる資料によって給付金が認められる可能性はあります。

ここでは、B型肝炎訴訟で必要なカルテカルテがないときの対処法カルテ開示申請のコツなど、B型肝炎訴訟とカルテにまつわる役立つ知識を紹介します。
これを読んで、諦めずにB型肝炎訴訟の準備を進めていきましょう。

B型肝炎訴訟で必要なカルテとは

カルテとは、患者の診療経過などを記録した診療録のことです。

それでは、そもそもB型肝炎訴訟とはどのような手続きなのか、どのようなカルテが必要になるのか、見ていきましょう。

B型肝炎訴訟とは

B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスに感染することによって起こる肝臓の病気です。

B型肝炎訴訟とは、幼少期の集団予防接種等(予防接種またはツベルクリン反応検査)によって、B型肝炎ウイルスに感染した方などが、国に損害賠償を請求するための手続きです。

昔の集団予防接種等では、注射器(注射針や注射筒)の回し打ちが横行していました。そのため、子どもから子どもへとB型肝炎ウイルスの感染が拡がってしまったのです。

国は、このような事態を把握できたにもかかわらず、注射器の回し打ちを止めるよう適切な指導をしませんでした。そのため、国の過失が問われ、平成18年には最高裁判所の判決により国の賠償責任が確定しました。

平成24年1月には、B型肝炎の給付金制度が始まり、国による損害賠償は給付金という形で支給されることになりました。給付金の金額は、B型肝炎の病状などに応じて、50万円から3600万円です。

B型肝炎訴訟で必要なカルテとは

B型肝炎訴訟では、次の事実を確認するため、カルテや検査結果などの医療記録が必要になります。

  • B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  • 集団予防接種以外の感染原因がないこと(一次感染者の場合)
  • 母子感染(父子感染)以外の感染原因がないこと(二次感染者の場合)
  • 肝炎発症の原因がB型肝炎ウイルスであること
  • B型肝炎の病態(病状)

具体的に、提出が必要な医療記録は、次のとおりです。

  • 提訴日前1年内肝疾患に関する医療記録
  • 持続感染判明時以降1年分の医療記録
  • 肝炎発症時以降1年分の医療記録
  • 肝疾患に関する入院の医療記録または退院時要約(サマリー)

B型肝炎訴訟の必要書類の詳細については、次の記事もご参照ください。

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B型肝炎訴訟でカルテがないときの対処法

カルテ(診療録)については、「保険医療機関及び保険医療養担当規則」で次のように定められており、医療機関には、診療が終わってから5年間の保存義務があります。

保険医療機関及び保険医療養担当規則 第9条
保険医療機関は、療養の給付の担当に関する帳簿及び書類その他の記録をその完結の日から3年間保存しなければならない。ただし、患者の診療録にあっては、その完結の日から5年間とする。

そのため、5年以上前の古いカルテについては廃棄処分されている可能性があるのです。
このように、すでにカルテがない場合には、次の対処法を試み、カルテに代わる資料を集めましょう。

  1. 保険会社に提出した診断書・入院証明書などを取得する
  2. 健康診断結果を取得する
  3. 死亡診断書を取得する
  4. 当時の主治医に意見書を書いてもらう

対処法①

保険会社に提出した診断書・入院証明書などを取得する

B型肝炎に関して入院保険金などを受けたことがある場合は、当時保険会社に提出した診断書や入院証明書の写しを、保険会社に開示してもらいましょう。

その内容によっては、B型肝炎ウイルスに持続感染していることや、B型肝炎の病態の資料となる可能性があります。

対処法②

健康診断結果を取得する

勤務先などで受けた健康診断結果が残っていれば、その検査内容によっては、B型肝炎ウイルスに持続感染していることや、B型肝炎の病態の資料となる可能性があります。

健康診断結果が手元にない場合でも、勤務先や健康診断を受けた医療機関に記録が残っている可能性がありますので、問い合わせてみましょう。

対処法③

死亡診断書を取得する

B型肝炎が原因で亡くなられた場合には、死亡診断書が病態や死因の資料となります。
手元に残っていない場合には、医療機関で再発行を依頼しましょう。

また、亡くなった方の最後の本籍地を管轄する法務局等に、過去に役所に提出した死亡診断書が保管されている可能性もありますので、諦めずに確認をしていきましょう。

対処法④

当時の主治医に意見書を書いてもらう

主治医の記憶に基づき、B型肝炎の診療経過、治療内容などについて、医師としての意見書を書いてもらいます。

それが、B型肝炎ウイルスへの持続感染や病態などの資料となる可能性があります。

本当にカルテがないのか?B型肝炎訴訟でのカルテ開示請求のコツ

医療事務の女性

最後に通院してから5年以上経っているからといって、必ずしもカルテが廃棄されているとは限りません。
大きな病院では、紙のカルテをデータ化して永年保管しているところもあります。

法律事務所MIRAIOで扱った案件では、40年前のカルテが開示されたケースもありました。

昔のことだからと、簡単にあきらめてしまう前に、次のことに心がけてカルテの開示請求をしていきましょう。

  • 通院歴を時系列に沿って整理する
  • 通院していたことがわかる資料を準備する
  • 電話だけでなく、病院窓口に行き、書面で申請する
  • 弁護士に依頼する

カルテ開示請求のコツ①

通院歴を時系列に沿って整理する

まずは、どの病院に、いつごろからいつごろまで通院していたかを、時系列順に整理しましょう。

ご自身の記憶だけでなく、ご家族に確認したり、日記、病院の診察券や領収書、保険会社の書類(診断書・入院証明書など)、健康保険の書類(医療費のお知らせ)などを参考にしましょう。

カルテ開示請求のコツ②

通院していたことがわかる資料を準備する

診察券、領収書、健康保険の「医療費のお知らせ」など、通院していたことが客観的に確認できる資料を探して、準備しておきましょう。

これらは、通院歴を整理する際にも役立ちますし、通院していたことの裏付け資料になりますので、病院での申請もしやすくなるでしょう。

カルテ開示請求のコツ③

電話だけでなく、病院窓口に行き、書面で申請する

電話で昔のカルテのことを聞いても、よく調べないまま「5年以上前なので廃棄済みです」と言われてしまうかもしれません。

カルテ開示申請の際には、病院の窓口まで行って、書面をもって申請することも検討しましょう。

カルテ開示請求のコツ④

弁護士に依頼する

ご自身で病院と交渉することは、手間も時間もかかりますし、精神的なご負担も大きなものになるかもしれません。

そのような場合は、B型肝炎訴訟の手続きを弁護士に依頼しましょう。経験豊富な弁護士であれば、カルテ開示申請についても代行してもらえることが多いので、病院との交渉についても弁護士に任せてしまいましょう。

カルテがないがB型肝炎訴訟で和解成立した事例

カルテがない、またはカルテは残っていないと言われたにもかかわらず、B型肝炎訴訟で和解成立したケースとして、次のような事例があります。

病院からカルテ廃棄したと言われたが、弁護士の依頼書を見せたらカルテが出てきた!
【48歳 女性】患者:本人 病態:慢性肝炎 給付金:312万円
18歳のころ、肝炎を発症して、大学病院に半年ほど入院し、インターフェロン治療を受けました。
最近になって、B型肝炎給付金のことを知って、病院に電話で確認したところ、30年以上前のカルテは廃棄してしまっていると言われました。
半ばあきらめかけましたが、念のため法律事務所MIRAIOに相談したところ、弁護士が作成したカルテの開示依頼書を送ってもらえました。それを、病院の窓口に持参して、カルテ開示申請をしたところ、なんと30年前のカルテが開示されたのです!
どうやら、カルテはデータ化されて、病院の倉庫に保管されていたようです。
開示されたカルテで、慢性B型肝炎であったことも証明されて、給付金を受け取ることができました。あきらめずに相談してよかったです。
医師の意見書、死亡診断書を提出して、和解成立!
【71歳 女性】患者:亡き夫 病態:死亡 給付金:3744万円
私の夫は、17年前に肝がんで亡くなりました。保管していた死亡診断書には「B型肝硬変」「肝がん」と記載されていましたので、給付金がもらえるのではないかと思って、法律事務所MIRAIOに相談しました。
ところが、夫が亡くなった病院に確認したところ、当時のカルテや血液検査結果は一切残っていませんでした。夫のかかりつけ医だった内科にも確認しましたが、やはり何も残っていませんでした。
これでは、夫がB型肝炎ウイルスに持続感染していたかどうかの証明ができません。
そこで、弁護士の先生からいただいた依頼書を持参して、当時の主治医の先生に意見書を書いてもらうようお願いしに行きました。
先生は快く引き受けてくれて、「B型肝炎ウイルスの持続感染はあったと考えております」という意見書を書いてくれました。
その医師の意見書と死亡診断書を提出したところ、3744万円の給付金を支給するという和解が成立しました!

B型肝炎給付金がもらえない人はどんな人?

給付金をもらうには、一定の条件を満たしている必要がありますので、B型肝炎だと診断されても、必ずしも給付金がもらえるわけではありません。
例えば、次のような人は、B型肝炎給付金がもらえません。

  • B型肝炎ウイルスに持続感染していない人(一過性感染の人)
  • 生年月日が昭和16年7月2日より前の人
  • 生年月日が昭和63年1月28日以降で、二次感染者の条件を満たさない人
  • 一次感染者の条件を満たさない母親または父親から感染した人
  • 幼少期の輸血などが原因で感染した人
  • 成人後に感染した人
  • ジェノタイプAeの人
  • 証拠資料を提出できない人

詳しくは、次の記事をご参照ください。

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B型肝炎訴訟なら経験豊富な法律事務所MIRAIOへ

B型肝炎訴訟は、自分で手続きをすることもできますが、さまざまな書類を収集したり、役所や医療機関と連絡を取ったり、裁判所に出廷したりする必要があります。

また、提出書類に不備があると、本来受け取れるはずであった給付金が受け取れなくなってしまう可能性もありますので、法律の専門家である弁護士に依頼するのが一番です。

B型肝炎訴訟を弁護士に依頼するメリット

B型肝炎給付金の請求を弁護士に依頼することで、次のようなメリットがあります。

1 訴状などの書類作成を任せることができる

給付金を請求するには、訴状や証拠一覧などの書類を作成しなければなりません。

これらは、裁判所に提出する書面ですので、法律の専門家である弁護士に任せた方が、迅速に、滞りなく作成することができます。

2 必要書類収集のサポートを受けることができる

裁判所には、証拠資料となる血液検査結果や医療記録(カルテ)、公文書など、さまざまな書類を提出します。

これらの必要書類を収集するには、医療機関や市区町村役場、場合によっては、卒業した小学校などとも、やりとりしなければなりません。

ご自身で、全てこのようなやりとりを進めると、かなりの労力を要しますが、弁護士がいれば、わからないときにアドバイスを受けたり、医療機関や役所への案内書を作成してもらったりすることができます。

3 書類の精査により不備を防ぎ、迅速に給付金を受け取ることができる

集めた必要書類をそのまま提出するだけでは、内容が間違っていたり、不足があったりします。完璧に集めたつもりでも、医療記録などの記載内容によって、新たな事実が判明し、追加書類を求められることもあります。

その点、弁護士がいれば、提出前に書類を隅々までチェックし、入念に精査しますので、極力、不足書類が出ないように準備することができます。

その結果、給付金を受け取るまでの期間を短縮することが可能です。

4 裁判所への出廷を任せることができる

裁判所には、平日の日中に出廷しなければなりませんが、普通に働かれている場合には、なかなか日程を調整するのが難しいのではないでしょうか。

弁護士に依頼していれば、弁護士が代理人として、代わりに裁判所に出廷してくれますので、ご自身で出廷する必要はありません。

その結果、時間と労力の大幅な節約ができるでしょう。

5 給付金の4%分が上乗せで支給される

弁護士に依頼して、手続きをした場合は、給付金の4%分が訴訟手当金として上乗せ支給されます。

例えば、弁護士に依頼して、50万円の給付金が支給される場合は、その4%の2万円が上乗せされ、総額52万円が支給されます。

B型肝炎訴訟におけるMIRAIOの強み

法律事務所MIRAIOには、次のような強みがあります。

ロゴ枠あり

1 豊富な実績と蓄積されたノウハウがあります!

相談件数 43,000件以上
提訴件数 9,100件以上
和解件数 8,500件以上
獲得給付金 764億円以上
※2022年4月20日現在

MIRAIOは、給付金制度が始まった平成24年当時から、他の事務所に先駆けて、B型肝炎給付金のご相談をお受けしてきました。

その結果、上記のような豊富な実績が積み重なっています。

そして、多くの案件を扱うことで、さまざまなノウハウが蓄積され、迅速かつ的確な事務処理ができる体制が確立されています。

2 セカンドオピニオン!他の事務所に断られた方のご相談もお受けします!

「他の事務所に相談したところ、給付金の対象外だと言われてしまった・・・」
このようなお問い合わせをいただくことがよくあります。

改めてMIRAIOでお話をお聞きすると、確かに困難なケースもありますが、調査によっては、まだまだあきらめるには早いと思われるケースも多くあります。
あきらめる前に、一度MIRAIOにご相談してみてください。

3 必要書類の収集をしっかりサポート!代わりに取得することも可能!

MIRAIOでは、必要書類収集のアドバイスや案内書の作成だけでなく、医療機関や役所と直接やりとりをして、代わりに書類を取得することも可能です。

特に、病院の医療記録(カルテ)や血液検査結果については、専門的な用語も多く、わかりにくいところがありますので、MIRAIOが直接、病院とやりとりをした方が圧倒的にスムーズに取得することが可能です。

4 医療過誤の豊富な経験・医師との協力体制

MIRAIOでは、B型肝炎給付金請求を手がける前から、医療過誤(医療ミス)に関する訴訟にも力を入れてきました。その相談実績は、7,000件以上にのぼっています。

そのため、医療に関する基礎知識やカルテの読解方法などのノウハウが豊富で、医師との協力体制も充実しています。

その結果、診断書やカルテを精査してお客様にとって有利な情報を見つけ出し、さらに医学的な観点を踏まえて主張することが可能です。

5 相談料無料!来所不要!全国から相談受付!

B型肝炎給付金の相談料は、何回でも無料です。
また、電話やWEBでのご相談も可能で、ご来所いただく必要はありません。
万全の態勢で、全国からのご相談をお待ちしております!

6 和解後に病状が進行しても安心!追加給付金の請求も格安でサポート

国と和解をして給付金を受取った後に、B型肝炎の病状が進行してしまった場合には、追加給付金を請求することができます。

例えば、慢性肝炎で1250万円の給付金を受け取った後に、肝がんを発症してしまった場合には、肝がんの給付金3600万円と、受け取った1250万円との差額の2350万円が追加給付金として支給されます。

MIRAIOでは、この追加給付金の請求手続きについて、追加給付金の4%(税込4.4%)という格安の報酬でお手伝いいたします。

まとめ

B型肝炎訴訟では、B型肝炎の病態や、その病態がB型肝炎ウイルスによるものであることを確認するために、カルテを提出する必要があります。

ただし、通院が終わってから5年以上経つと、カルテが廃棄されてしまう可能性があります。

カルテがない場合には、次のような代替資料を用意しましょう。

  • 保険会社に提出した診断書・入院証明書
  • 健康診断結果
  • 死亡診断書
  • 主治医の意見書

カルテを取得するにしても、代替資料を取得するにしても、ご自身おひとりで行うのはご負担が大きいかと思います。

そのようなご負担を軽くするためにも、B型肝炎訴訟は経験豊富な弁護士にご依頼されるのがよいでしょう。