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労務マネジメント

よくあるご質問

労務マネジメントについて、いただいたご質問を紹介します。

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労働紛争解決

退職予定日が近い従業員が、残存している年次有給休暇を全部消化した時点で退職したいと申し出てきました。 会社はこれを認めなくてはならないのでしょうか?
原則としては、年次有給休暇は労働者の指定した時季に与えなければならないとなっていますので、退職予定日が近いといってこれを拒否することはできません。 使用者が労働者の年次有給休暇請求を拒否できるのは、事業の正常な運営を妨げる場合に限られています。 したがって、貴社の従業員のように残存している年次有給休暇を全部消化した時点で退職するような場合は、正常な業務の引継ぎができない恐れや、業種によっては代替要員の確保などができなくなってしまうことも考えられます。 このような場合は、引継ぎに必要な日数や代替要員確保の日数に限定しての時季変更権の行使は可能と考えられます。 そのため、例えば貴社の就業規則に、「退職の申出は2週間以上前に行わなければならない」との記載があり、従業員が退職を前提にした年次有給休暇申込をしてきた場合に、引継ぎに必要な数日間については年次有給休暇を拒否できると考えられます。年次有給休暇は労働者が請求すると必然的に発生する権利であるため、仮に退職予定日が近い従業員が年次有給休暇請求をした際に、会社として時季変更権を行使せず、後になって欠勤として処理し、賃金カットすると、労働基準監督署から賃金不払いとして指導される可能性がありますので、ご注意して下さい。
第三者行為災害による労災保険の保険給付と示談の関係について教えて下さい。
第三者行為災害による労災保険の保険給付と示談との関係は次のようになります。
  1. 保険給付を受ける前に示談を行なった場合 労災保険の保険給付額から示談により受領した損害賠償額を差し引いたものが支給されます。
  2. 保険給付完了後に示談を行った場合 労災保険の保険給付の完了後に示談を行った場合は、政府がその金額につき当該第三者に対して求償するため、支給された保険給付には影響しません。
  3. 保険給付の継続中に示談を行った場合
労災保険の保険給付のうち、療養(補償)給付、休業(補償)給付など継続的に支給されるものを受給中に示談を行った場合は、示談成立日までに支給された給付については上記2により取扱い、示談成立日以降に支給される給付については、上記1のように差額支給となります。
派遣労働者が労働災害にあった場合、派遣元か派遣先のどちらの労災保険が適用されるのでしょうか?
派遣労働者は、派遣元の事業主と雇用関係にあるため、労災保険の適用は派遣元事業で行います。 ただし、派遣先事業主は派遣労働者を直接指揮することから、派遣労働者に対する労働災害を防止すべき責任はあります。 派遣元事業の労災保険率は、派遣先の事業の実態によって違ってきます。 また、派遣先事業の業種が数種にわたる場合は、主たる業務の実態によります。 労災事故が発生した場合の保険給付申請は、派遣元事業主の証明のほかに、派遣先事業主の添付書類が必要です。 また、労働者私傷病報告の提出義務は派遣先事業主にあり、派遣先事業主は派遣元事業主にその写しを送付しなければなりません。 厚生労働省の指針では、「派遣元事業主は、労働社会保険に加入する必要のある派遣労働者については、労働社会保険に加入させてから労働者派遣を行うこと。新規に雇用する派遣労働者の場合は、派遣後、速やかに労働社会保険の加入手続きを行うときは、この限りでない。」として、派遣元事業主に対して労働社会保険の適用手続を適切に進めるよう指導しています。
変更手続きをしていない就業規則の効力について教えて下さい。
就業規則の作成・変更は、過半数で組織する労働組合(労働組合がない場合は過半数を代表する者)の意見を聴き(意見書添付)、所轄労基署長に届け出なければなりません。 そして、常時見やすい場所へ掲示するか、備え付けるか、書面を交付するなどによって、労働者に周知しなければなりません。 また、行政官庁への届出も、就業規則に対する行政的監督を目的とするもので、届出は効力要件ではないと解されています。 なお、届出をしない場合、労基法第89条違反となりますが、就業規則としての効力は有するとされています。 さらに、就業規則の労働者への周知手続が就業規則の効力の発生要件か否かについては、学説、判例は分かれますが、何らかの方法による周知を効力要件と解しているものが多いといえます。 したがって、就業規則の法的性質については、労働者に周知されてはじめて効力が発生すると解するのが妥当と考えられます。 そのため、就業規則の効力発生要件としては、就業規則が何らかの方法によって労働者に周知された時期以後に効力が発生することになります。
定年を延長する場合に延長後の賃金を引き下げてもいいでしょうか?
結論としては、下げることは可能といえます。 定年を延長するということは、従来何もなかった部分に新たに契約関係を結ぼうというものであたるめ、賃金についても新たに決めるものであり、不利益変更というような問題は生じません。 あくまで新たな契約であるため、当事者が一から話し合って決めるべきものです。 その際、加齢に伴う労働能率の低下とか、必要生計費の減少などを考慮して、定年延長後の賃金を据え置いたり、引き下げたりという取り扱いなどが考えられます。
採用時の実際の給与が求人票記載の見込額より低くてもいいでしょうか?
原則として低くならないよう努めるべきですが、求人票記載の見込額より大きく違わなければ、低くなっても可能といえます。 労働基準法第15条は、「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間そのほかの労働条件を明示しなければならない」と規定しています。 すなわち、明示すべき時期は、「労働契約の締結の際」なのです。したがって、募集時点においては労働基準法に基づく明示義務はありません。 もっとも、職業安定法上求人の申込みにあたっての労働条件の明示義務はあります(第5条の5)。 これは労働条件の概要が分からなくては紹介もできないため明示を義務づけています。 求人者としても募集時に明示した労働条件を誠実に履行するよう努めるべきですが、法的には募集時に示した労働条件がそのまま労働契約の内容となるものではありません。 あくまでも労働契約締結の際には労働条件が明示され、その明示された労働条件が労働契約の内容となって確定します。
勤労意欲の低下した者の解雇は問題でしょうか?
本人の勤労意欲が低下して、社員として引続き勤務してもあまり将来的な望みを持つことができない状態になっている者に対しては、事業主には、解雇回避義務があり、まずは社員としてのやる気を取り戻すように注意指導やアドバイスが徹底的になされ、またそうした努力を重ねても、なお、勤務状況に改善が見られない場合には最後の手段として業務不適格を理由とした解雇も可能になると思われます。この場合、就業規則の「解雇」の条項に「勤務能率が悪く社員として不適格である場合。」という定めが必要となります。 そうした問題について会社としてどのような注意指導を行ったか、またこれに本人がどう反応したか、そして、その後の勤務態度に変化が見られたかなどがわかるような記録が必要になってきます。 今後能力不足等による解雇トラブルを避けるために、最低限、次のことだけはやっておく必要があるでしょう。
  1. 突然的な解雇は避ける
  2. 解雇理由を客観的、具体的に説明できるようにする
  3. 注意、指導を十分に尽くしたかを確認する
  4. 改めて見極め期間を設定する
  5. 注意、指導内容、本人の対応、改善状況等についての記録を残す
  6. 解雇を回避するため他業務、他部署への配転の可能性を検討する
  7. 相手の立場に立ったときどのような主張がありえるか想定し、それについての回答を用意する
  8. 過去の事例とのバランスを見る
当社は東京に本社があり、名古屋と仙台にそれぞれ支社があります。 それら支店においては東京本社と同じ東京都の最低賃金が適用されるのですか?
最低賃金は、労働基準法と同様に事業場ごとに適用されます。 そのため、東京都の最低賃金は、東京都内の事業場で働く労働者に適用されます。 よって大阪支社、仙台支社はそれぞれ労働基準法上の事業場に該当し、それぞれ大阪府、宮城県の最低賃金が適用されることになります。
試用期間満了者を正社員に登用せず、解雇する場合の基準について教えて下さい。
試用期間中の採用取消しや試用期間満了時の正社員への登用拒否は、いずれも解雇に当たりますが、通常の解雇より広く認められています。 しかし、そうであっても、試用期間中における勤務状況など、解雇するだけの客観的かつ合理的な理由があることが必要です。 なお、この点を明確にするため、就業規則で正社員への登用拒否(解雇)事由を定めることをお勧めします。
中途採用を募集した際に外国人から応募がありました。 採用しようと思うのですが、外国人と雇用契約を結ぶときの注意点を教えて下さい。
外国人を採用する場合、まず注意すべきことは、在留資格の有無及びその種類です。 外国人を雇用するためには、旅券又は在留カードで、その在留資格が就労できるものかどうかを確かめる必要があります。 また、日本で就労できることを証明する「就労資格証明書」を提示してもらうことも必要です。 なお、外国人の場合は、日本人より契約を重視する傾向があるため、採用時には必ず雇用契約書を作成し、賃金や労働時間、その他の労働条件について明記しておきましょう。 また、業務の範囲や外国人従業員に特有な事項についてもできるだけ具体的に記載し、本人の同意を得ておくことが必要となってきます。
当社は、業績の悪化に苦しんでいます。 そこで、労務費を削減するため賃金を下げたいと考えていますが、法的にどの程度までなら賃下げが許されるのでしょうか?
賃金水準(額)については、最低賃金法に定める最低賃金以外には法的な規制はありません。 しかし、賃金は重要な労働条件の一つであり、労働契約事項であるため、一方的な賃金引下げは、労働条件の「不利益変更」に該当します。 そこで、当事者の了解を得るほか、経過措置を設けて段階的に引き下げるなど、慎重に行って下さい。
当社では、管理職には年俸制を適用しておりますが、一般職にもこの制度を採り入れようと検討中です。 その際、時間外等の割増賃金の取扱いはどのようにしたらよいのでしょうか?
一般職の従業員に年俸制を適用する場合には、毎月の労働時間を把握し、超過労働に対しては、年俸とは別に割増賃金を支払わなくてはなりません。 ただし、割増賃金に相当する額を年俸に含めて支払う場合にも、実際の労働時間が年間の割増賃金に相当する時間数を超えるときは、その部分について、別途割増賃金を支払わなければならないことには、注意して下さい。
会社が行わなければならない健康診断には、どんなものがあるのでしょうか?
労働安全衛生規則第1節の2では、会社が行なうべき健康診断について以下のように規定しています。
  1. 雇入時の健康診断 常時使用する労働者を雇入れるときに実施する健康診断
  2. 定期健康診断 常時使用する労働者に対し、1年以内ごとに1回実施する健康診断
  3. 特定業務従事者の健康診断 深夜業務や特定業務従事者に対し、6ヶ月以内ごとに1回実施する健康診断
  4. 海外派遣労働者の健康診断 労働者を6ヶ月以上海外に派遣させるときや、海外に6ヶ月以上派遣していた労働者を日本国内の業務に従事させるときに実施する健康診断
  5. 結核健康診断 健康診断で結核の恐れがあると診断された労働者に対し、おおむね6ヵ月後に行う健康診断
  6. 給食従業員の検便 給食従業員を雇入れる際や当該業務へ配置替えの際に行う検便による健康診断
  7. 歯科医師による健康診断 特定の業務に常時従事する労働者を雇入れる際や当該業務へ配置替えの際に、6ヶ月以内ごとに1回実施する歯科医師による健康診断

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